「本部流」という名称について
ここでは、「本部流」という名称がどのように用いられてきたのか、また現在の本部流において「本部流」「本部御殿手」「本部拳法」をどのように使い分けているのかを説明します。
本土において「本部流」という名称は、主に本部朝基が伝えた空手を指して用いられることがありました。
本部朝基は、大正から昭和初期にかけて大阪・東京を中心に唐手を指導し、その実戦的な技法は多くの武道家に影響を与えました。そのため、本土では本部朝基の空手を指して「本部流」と呼ぶ用例が見られるようになりました。
沖縄においては、上原清吉師が伝えた本部御殿手を指して「本部流」と呼ぶ用法がありました。
本部御殿手は、琉球王族・本部御殿に伝わった武術体系であり、本部朝勇から上原清吉師へと伝えられました。そのため、沖縄では本部御殿手を中心とする武術体系を「本部流」と呼ぶことがありました。
現在の本部流では、「本部流」を本部御殿手と本部拳法を含む総称として用いています。
すなわち、本部御殿に伝わった武術体系である本部御殿手と、本部朝基が伝えた古流空手である本部拳法を、それぞれ区別しながら、全体として「本部流」と称しています。
| 名称 | 意味 |
|---|---|
| 本部流 | 本部御殿手と本部拳法を含む総称。 |
| 本部御殿手 | 琉球王族・本部御殿に伝わった武術体系。 |
| 本部拳法 | 本部朝基が伝えた古流空手。 |
このように、「本部流」という名称は、時代や地域、また対象とする武術体系によって用いられ方に違いがありました。現在の本部流では、こうした歴史的経緯を踏まえ、「本部流」「本部御殿手」「本部拳法」の各名称を使い分けています。